親知らずを失った歯の代わりに?3Dプリンターを活用した「歯牙移植」
こんにちは😊
杉並区善福寺・西荻窪エリアの「のだデンタルクリニック 西荻窪院」です🦷
今回は、当院で行っている「歯牙移植」についてご紹介します。
「この歯は残すことが難しいので、抜歯が必要です」
そう言われたとき、治療の選択肢としてインプラントやブリッジ、入れ歯を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし、お口の中に条件の合う親知らずなどが残っている場合には、自分自身の歯を別の場所へ移植する「自家歯牙移植」という選択肢があります。
親知らずは「抜いたら終わり」とは限りません
歯牙移植とは、親知らずなどの歯を抜歯し、歯を失った場所や保存が難しい歯を抜歯した場所へ移植する治療方法です。
自分自身の歯を利用できることが大きな特徴ですが、どんな親知らずでも移植できるわけではありません。
移植する歯の大きさや歯根の形、移植先の骨の状態、患者さんの年齢など、さまざまな条件を確認したうえで適応を判断する必要があります。
そして歯牙移植を成功に導くために、とても大切な組織があります。
それが、歯根の表面に存在する「歯根膜」です。
歯牙移植では「抜いてからの時間」も重要
歯根膜は、歯と骨の間に存在する組織です。
歯牙移植では、この歯根膜をできるだけ傷つけずに移植することが、その後の良好な治癒につながります。
従来の歯牙移植では、ドナーとなる親知らずを抜歯したあと、実際の歯を移植先へ試し入れしながら、適合するように移植床を少しずつ調整する方法が行われてきました。
しかし、実際の移植歯を何度も出し入れすれば、その分だけ歯根膜を傷つける可能性があります。
さらに重要なのが、抜歯してから移植するまでの「口腔外時間」です。
過去の研究では、口腔外時間が18分未満の場合に良好な歯根膜の治癒が認められたことが報告されており、移植する歯をできるだけ短時間で移植することが重要と考えられています。
では、実際の歯を使わずに移植する場所を事前に調整できたらどうでしょうか?
そこで登場するのが、今回の写真に写っている**「歯牙レプリカ」**です。
3Dプリンターで作る「移植歯の影武者」
当院では、CTなどから得られたデジタルデータを活用し、移植予定の歯を再現した歯牙レプリカを3Dプリンターで製作します。
いわば、
「移植歯の影武者」です🥷🦷
実際の親知らずを抜歯する前に、このレプリカを使用して移植床を形成・調整します。
事前に移植する歯が入るスペースを整えておくことで、実際の親知らずを抜歯したあとは、本物の歯を使った試適をできるだけ減らし、速やかに移植することが可能になります。
これにより、歯根膜への物理的なダメージを抑えるとともに、抜歯から移植までの口腔外時間を短縮することが期待できます。
歯牙移植自体は決して新しい治療方法ではありません。
しかし、CT・デジタルデータ・3Dプリンターなどの進歩によって、以前よりも精密な術前準備ができるようになってきた治療でもあります。
「抜歯」と言われても、治療方法は一つとは限りません
もちろん、すべての抜歯症例で歯牙移植ができるわけではありません。
移植に適した親知らずがあるか、移植する場所の骨の状態はどうか、歯根の形態や大きさが合っているかなどをCTを含めて詳しく診査し、適応を判断する必要があります。
場合によってはインプラントやブリッジなど、別の治療方法のほうが適していることもあります。
大切なのは、「抜歯になったらインプラント」などと最初から治療方法を一つに決めるのではなく、その方のお口の状態に合わせて選択肢を考えることだと当院では考えています。
当院ではデジタル技術を積極的に活用しながら、できる限りご自身の歯を活かす治療方法を検討しています。
「歯を抜かなければならないと言われた」
「親知らずを移植に使えるのか知りたい」
「インプラント以外の方法も検討してみたい」
そんな方は、のだデンタルクリニック 西荻窪院まで一度ご相談ください😊